アラサーの上京②ぷち東京暮らし

キャリア

こんにちは、サンプルりか子です。

虫の話を挟んで、上京の経緯のつづきです。
前回の記事はこちら

上京する際、上京するorしないはさほど悩みませんでした。
考えたのは「目的」です。
その「目的」というのが、自分の人生でやりたい・在りたいことを
見失わないでいられるためのマイルストーン的なものでした。

人生、迷わず進む人もいるかと思いますが、多くの人が節目節目で
「このままでいいんだろうか…」という不安や、
「何かしらスキルを身に付けなければ!」という焦りに襲われるのではないでしょうか。
胸に手を当て「私ってなんだろう」と真剣に考えてみたりもするかと思います。

よく「自分探し」について、
「探すもんじゃねぇ、見つけるもんだ」など、否定的な意見もありますが、
私としては「自分探し」という言葉に囚われすぎているだけだと思っていて、
「自分探し」の可否についてはどうでもいいです。
重要なのは本人の気持ちと行動。

言葉に囚われすぎている、というのは、
「自分探し」の当人は、言葉が先行し「自分探しをするべきだ」という「すべき論」にいつの間にか支配され、
無理矢理に「これが自分だ」と言えるような何かを探しに行こうとしてしまうんじゃないかと思います。
否定する人はそういう観点で、「自分探し」を否定するのかなぁというのが私の意見です。
両者囚われている気がします。
「結果的に自分探しになった」、だと納得するかもしれません。
自分や、ついでに周囲も。

ただ、「自分探し」と銘打って旅に出たとしても、
自分の中に、自分が心から望む、ワクワクするような目的があったなら、
たとえ周囲に「自分探し」しているとみられようが否定されようが関係ないと思います。
(言葉は意味の捉えよう)

要は、自分が納得できる意味合いがあるか、だと思います。


で、話を戻し。
2019年2月に採用され、4月から3週間ほど東京で研修するという事になりました。

東京…3週間…。

東京には人生で3日間以上滞在したことがなかったので、初めての体験にワクワク。
私は旅行が好きなので、これが「福岡3週間」「愛知3週間」だとしてもウキウキしていたと思いますが。
いや旅行じゃないけど笑。

東京へは、大学の頃から年に1,2回展覧会巡りや音楽ライブで弾丸旅行していました。
ですので、研修の合間に美術館巡りが気軽にできる!と喜びを感じていました。


がしかし。
現実は、想定よりハードでした。


まず、初めて踏み入れた未知の世界、IT業界。

1.用語がわからない。

MTGに出ても横文字がわからなすぎて内容についていけない。
調べても次々わからない単語に遭遇する。
近くの社員さんにちょくちょく教えてもらっていました。

2.仕事内容:webマーケの世界

私、HTMLしかしりません。。
webもマーケティング知識もありません。
でも内容をしっかり把握し、わかりやすく翻訳する必要があります。
自分で調べつつ、締切に間に合うよう見様見真似で仕上げていました。
思えば「見様見真似」で何かをするのって久々だった気がします。
それも新しく、積極的に踏み入れようとしなかった分野。
知識・経験がアップデートされた気がします。

3.仕事内容:脳の切り替えに苦戦

説明を聞くとシンプルな作業なのですが、実際にやってみるとマニアックでニッチな業務でした。
作業という言葉で収めたり、〇〇(名称)の一言で業務をまとめるなんて邪道だよと今は思っています。
クオリティーもさることながら、クライアントが納得するかどうかもこの業務が大きく関わっています。
これまでに使ってこなかった脳の部位、いや、死火山みたいに火山として噴火するポテンシャルは0ではない的な、
有史以来ほとんど活性化させることのなかった脳の部分を使うのです。
噴火しそうでした。

4.通勤

会社から片道1時間のドミトリー。
暮らしていた場所は静かで、他の住人も騒ぐ人はおらず特に不便はありませんでした。
ただ、通勤ラッシュはきつかったです。
すし詰めってこういうことね…と実感したときには時すでにおすし。
というよりすり潰される感覚に近い。
気分はすり身や。
息ができません。
しかも痛い。
痛いよー苦しいよーって泣きそうだった。
ここで死んだら洒落にならんと思いつつ、これは現在でも死人がでてもおかしくないと思いました。
あとは、私は知らない人と肌が接触するのが苦手なので、精神面でも辛かったです。
なぜあなたと密着せねばならぬ?
きっと相手も思ってた。誰も悪くない。
そう、、

これが世界で有名な東京の○ッキン満員電車だ!
(推奨:○=パ)
というのを思い知らされました。


こんな感じで毎日にハァハァしていました。
倒れそうになったら飲む栄養ドリンクの助けも借りていました。

ただ、楽しかったこともあります。
(仕事も楽しかったですよ!)

◆外食

私は幼い頃から外食の習慣がなく、自分で生計を立てられるようになってからも
定期的に外食するという概念がありませんでした。
誰かと行くとゆっくり落ち着いて食べられないし。
(私は食べるのが遅いので、それを気にしないとお互いにわかっている人じゃないと気を遣ってしまう)
前の職場でも気を遣うのがいやで、昼ごはんを持参したり家に食べに帰ったりしていました。

でもこの研修では、毎ランチ外食しよう!と決めていました。
とにかくこの会社の人達と交流するんだ!と。
食事の場は、仕事以外の話を聞けたり、リラックスして違う一面が見れることが多いです。
それに、私自身のことも知ってもらいたいと考えていました。

「はじめまして、新人・サンプルりか子です。こんなやつと一緒に仕事していただきます。」
という次第です。

皆さん、お昼時になったらいつも私を誘って外に連れ出してくれました。
ありがたかったです。
そして、美味しかったです。

また、仕事終わりには飲みに誘っていただいたことも良き思い出です。
飲みの席はゆっくりお話できるからいいですね。
楽しかったし、美味しかったです。

食べ物を「美味しい」と感じられるのは、食べ物のポテンシャルだけじゃないと思うんです。

◆帰宅

帰りが同じ方面の社員さんとは、途中まで同じ電車なので、話す機会も多かったです。
仕事の話から他愛のない話まで。

印象に残っているのは、背の高い社員さんにふいに白髪があると言われたので、
「抜いてください!」と言って頭を差し出し、車内で引き抜いてもらったこと…
(なにさせてるんだ)


それも今思い出すと笑えることですが、一番は、「軸がない」と言われたこと。
私は反論があっても業務以外のことや、よっぽどのことじゃない限り一旦持ち帰るスタンスで、
当時も黙って相手の意見を聞いていました。
軸がないわけではない。
でも、じゃあなんですかと聞かれたらパッと答えられない。
説明ベタだからと言うことでもなく、緊張するから、でもなく、
軸はあるはずなのにどれなのか自分でわかっていないんだ、と思いました。

私、実はその後日、一人の電車内で泣きました。
考えたら涙が出てきてしまったのです。
あれからずっとその言葉が離れなかったのです。
悔しさでしょうね。
言語化できない!という思いと、それをはっきり言われてしまったこと。
自分で考え考え、まず出てきたことは、

「ああ、知れてよかった」

ということでした。
自分に対しても、私はまだまだ裸ではなかったんだなぁ。
無知の知と言ったらかっこいいですが、実際この感覚は初見ではなかったはずなのです。

次回、アラサーの上京③に続きます。


では、また。



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